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世界の絵本を販売するインターネット古書店パビリオンブックスは、ただいまGallery OUT of PLACEとなりの古い家屋を改装作業中。完成すれば絵本の販売と喫茶営業を行う素敵なお店が誕生します!
リアルタイムで改築が進む手作りショップからお届けする好評連載コラム、今回はパビリオン隊長、自然の驚異に直面します。
シロアリ、マジで恐い!


6.「シロアリ恐い!」
屋根を葺き替えてみて初めて分かったこと、それは雨漏りよりもっと深刻な傷みがあるという衝撃の事実でした。不陸直しの際、家の北側に屋根が大きくたわんだ箇所があるのを知ったのですが、ちょうど真下が台所だったので「料理の湯気で軒先あたりが傷んだのかな?」くらいに当て推量していたのです。が、原因はもっと根元でした。

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「こりゃ…、ダメだね」。大工さんの手が止まり、現場責任者(工務店社長)と何やら耳打ち。「何です何です?」遠慮がちに近付くと、大工さんが一本の柱を金槌で叩きながら曰く「ね、中もうカッスカス」。最初、意味がよく分かりませんでした。確かに他の位置と叩き比べると、その柱はポンポーンと軽い音がします。でもそれは何故?首をひねると同時に、ハッと思い当たったもの。真犯人はまさか…、シロアリ!?
実際、シロアリの被害をまざまざと見たことってありますか?あな恐ろしや…。一見ふつうの木材でありながら、よく見ると小さな穴がプツプツと。ただそれだけでは単に古びてる?くらいにしか思えません。それにもし虫が食べたのだとしても、ちょっとそこらへんをかじった程度にしか見えません。ところが…、切って断面を見てびっくり仰天!集中的に食べられた箇所は木の繊維がスポンジ状に残っているだけで、指で引っ掻いてもボロボロと崩れ去ってしまい、無いも同然なのです。
木材というのは繊維方向(つまり柱だと縦方向)にたいへん強く、1平方センチ当たり約1トンもの重さに耐えるそうです。従って10センチ角の柱なら10×10=100トン!
かなりの力持ち。「だから例え9割方(シロアリに)喰われて芯だけになっても、とりあえず数トン分の重さには耐えられるんですよ」って言われましても…、それじゃあんまり慰めになってないですよ、大工さん。後でその柱を抜いたとき、片手でひょいっと持ったその軽さといったら!年老いた母を背負ってその軽さに思わず涙する、とかいう詩か短歌があった気がしますが、重いはずのものが存外に軽かったとき、人はやるせない寂寥を覚えるのであります。
しかし泣いてばかりもいられません。被害の実態を見た以上、早急に修理する必要があります。大工さんは屋根の不陸直しに準じ特に酷かった3本の柱に対策を施してくれました。1本は根継ぎ(根元だけ切って新しい材木で継ぐ)、1本は沿え柱(新しい柱を隣に沿わせて支える)、そして(老母の如く軽かった)もう1本は丸ごと取り替えです。補修に使った材木は、いずれも床の解体時に出た比較的新しい木を転用できました。所要半日、さすがの手際。ただあくまでも屋根工事の一環だったので、それ以外の柱は依然として現状のまま残されていました。大工さんたちが帰ったあと、ぼくは独りコツコツとそこらじゅうの木を叩いて回りながら、得体の知れない不安が増してゆくのを感じていました…。
(パビリオン隊長)

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