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世界の絵本を販売するインターネット古書店パビリオンブックスは、ただいまGallery OUT of PLACEとなりの古い家屋を改装作業中。完成すれば絵本の販売と喫茶営業を行う素敵なお店が誕生します!
もはや単なる改装工事を越え、作業を通して人と住居の関係をどんどん本質的に解明していくミスターDIY・パビリオン隊長!
前回に引き続きトイレ編その2。隊長、現代トイレ事情に鋭く切り込みます!?


12.「まだトイレ問題」
「ここトイレ?…何となく嫌臭いなぁ」
友人が工事の慰問に来てくれた折のこと。まだ地面剥き出しの現場を案内したあと、自宅で簡単な図面を見た彼女がこう言ったのです。「嫌」+「臭い」ですよ。話題が話題だけに…けっこうショック!
しかし当事者というのは時に自分のやっていることがよく見えなくなるものです。お客さまあっての喫茶店ですから、これを機に俄に設計案を見直す必要を感じ、特に女性の意見を聞いてみることにしました。
そこで見えてきたトイレ世論(笑)。はてさて嫌われるトイレとは?

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臭い、汚い、これらは代表的な嫌悪点ですが、比較的容易に改善できるものです。こまめに掃除したり、排水口に臭気止め蓋を付けたり。この場合配置との関係はあまりありません。例えば風通しは換気扇で改善できますし、日当たりが良過ぎるなら窓を小さくすれば大丈夫です。
それよりも意見の多かったのが音の問題。使用中の音はもちろん、水を流す音にも特に女性は神経質だということを改めて痛感しました。
トイレと客席の距離を離すことできれば一番いいのですが、場所の制約でままならない場合は消音性能の高いトイレを利用する手もあります。メーカーのショールームを訪れてみると、最近のトイレでは流水音を抑える様々な工夫が施されていて、また流水量も10年前の約半分にまで減らされるなど、その著しい進歩には驚かされました。
最新のトイレは本当に静かですよ!
ただそうはいっても限界があります。それなら防音性を高める?でも実はこれが曲者なのです。基本的には気密性を保ち、防音、吸音の素材ですっぽり覆ってしまうことが必要ですが、高級ステレオ売場や音楽スタジオをイメージしてもらえれば分かるように、突き詰めればとても重厚な作りとなってしまいます。しかも隈無く施さなければ意味がないので、例えばドア枠に僅かな隙間があるだけで十分な効果は得られません。つまり非常に緻密な精度が求められるのです。調べてみればみるほど、音というのは建築にとって実に厄介な難敵であることが分かってきました。
がしかし、ですよ。仮に使用中の音を遮断できる高い防音性能を確保したなら、何度も水を流す必要はなくなりますよね?ところが‘水を流しながらする派’の女性たちは、それでもやっぱり「流すと思う」と言います。なぜなら、音が外に漏れていないかどうか中からは確信できないから。うーむ、それで流水音が漏れてしまったら結局意味が無いし、何だか地球にも優しくないなぁ…。
要するに、トイレ世論から見えてきたのは「トイレの存在感そのものを感じたくない」という心理なのです。これは大変なエゴです。でも自分も含めて、ひとたびお客側に立てば分からなくもないんですよね。特に飲食店においては。
以来、例によって出掛けるたびにトイレばかり気になるようになりました。今までは何気なく使っていたけれど、配置や構造、消音の工夫、清潔感を醸し出すアイデア等、みなさん本当によく気を遣われています。勉強させていただきました。
で、結局トイレの配置はどうなったのか?検討に検討を重ねた末、決着したのは当初考えたのとは全然ちがう場所でした。はてさて、満足度は如何なものか…
(パビリオン隊長)

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